styloの映画日記

WEBライターによる映画の感想、コラムなど雑記ですが記していきます。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

80年代ノスタルジーという安心感 「レネットとミラベル」 感想

mermaidfilms.co.jp 「レネットとミラベル」下高井戸シネマにて 2016.7.13. 色とりどりなフランスの80年代 エリック・ロメール監督の「レネットとミラベル」1986年 はヌーベルバーグの流れをくむ4つの短編からなるオムニバス形式。 田舎の純朴なレネット…

「悲しみよ こんにちは」 サガン名作を読む・見る夏に 感想

海に持っていきたい本 「悲しみよ こんにちは」フランソワーズ・サガン作 コートダジュールでバカンスを過ごす、ブルジョワたちのひと夏を描く。 恋愛にただ現を抜かすことのできないのがパリジェンヌ。17歳のセシルが新しい感情と出会う葛藤が、小さな出来…

「ムード・インディゴ~うたかたの日々」 幸か不幸か、美しきロマンスの夢 感想

お祭の後のような悲しさが良い ミュージックビデオ風の映像の遊びも多く、ちょっと疲れるときもあったけれど、全体的に見て良かったという幸福感を感じられる作品だ。 この作品を見て、ミッシェル・ゴンドリーはただの夢想家ではないと確信。 「エターナルサ…

元気が出るラブコメをチャージ 「タイピスト!」 感想

なんかほんわか上京恋愛ものがたり タイピングがもてはやされ、女性の職業として憧れのまとだった時代に、田舎から上京してきた女の子がトップを目指すサクセスストーリー。 時代の雰囲気が服装やメイクに現れていて眺めているだけでも、ポップで明るい気持…

ジュリエット・ビノシュ&ルー・ドラージュW主演 「待つ女たち」 イタリア映画祭レポート

2016年5月1日 有楽町朝日ホール イタリア映画祭 「待つ女たち」上映+監督の質疑応答 フランスだけでなくハリウッドにも進出し、今では大御所となったジュリエット・ビノシュと、新進気鋭、ほぼ無名だったルー・ドラージュのダブル主演。イタリアのシチリアを…

「ポンヌフの恋人」 もうじきパリ祭、花火のポンヌフを背景に 感想

レオス・カラックス監督 1991年 フランス 夏の夢のような映画 パリの歴史の始点、シテ島にかかる橋、ポンヌフ(新しい橋)を舞台に、運命的に心を通わせる男女の物語。 その日暮らしの大道芸人と、片目失明寸前の美術学生という破滅ギリギリラインの二人。暗…

ハネケ監督「愛、アムール」 夫婦のダンスはいつまでも続く 感想

ミヒャエル・ハネケ監督 2012年 オーストリア、フランス、ドイツ 最愛の人だから 話がこじれる 発作から半身麻痺の後遺症を残し、認知症を患っていく妻と、「もう入院はさせない」という約束をした夫の愛のストーリー。 見終わって、あまりの重苦しさに、息…