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styloの映画日記

WEBライターによる映画の感想、コラムなど雑記ですが記していきます。

「肉体と火山」 クレマンス・デメム作 マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2017より

短編

『肉体と火山』La chair et les volcans

クレマンス・デメム監督 2015年 フランス (短編21分)

https://www.facebook.com/lachairetlesvolcans/

マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルにて視聴

 

あらすじ

あるフランス・オーベルニュ地方の小さな町、ラ・ファイエットが舞台。心臓に病気を抱えた少女ロラが、制約の多い生活を送っている。

十代の彼女は、遊びたい盛りなはずだが、いつも一人。心臓の疾患や父子家庭という環境もあり大人しく、どこか諦念のようなものをおびている。周りと馴染めずにいるロラが、ある体育講師との出会いをきっかけに、自分の想いを現わしていく。

ラストシーンでは、自由だった子供の頃のように自分を解放した少女の輝きがみられる。

 

感想

ロラが、父親に向かって「パパ、かっこいい(美しい:beau)」というシーンが好きだ。最後の言葉になるかもしれない時に、そういう洒落たことをサラッと言える。秘めた大胆さが魅力的なヒロイン。

 

輝きたいのに輝けない10代の少女の葛藤がコンパクトで的確に描かれていて、胸が苦しくなる。肉体はただの物質で、精神は火山のように燃え上がる時がある、そんなメッセージが伝わってくる気持ちのいい短編だ。

前半からはりつくように彼女の背中を追っているカメラの目線が、見守っているようでもあり、後押しするようにも見える。ロラの活き活きとした姿が潔くて美しくて切ない一作で、おすすめ。

 

※青山シアターで第7回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバルが開催中。

期間2017年1月13日から2月13日。登録すれば短編は無料でネット視聴可能。

本作は第一弾1月26日まで。

http://aoyama-theater.jp/feature/myfff2017