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styloの映画日記

WEBライターによる映画の感想、コラムなど雑記ですが記していきます。

「ポンヌフの恋人」 もうじきパリ祭、花火のポンヌフを背景に 感想

ポンヌフの恋人<HDニューマスター版> [Blu-ray]

レオス・カラックス監督 1991年 フランス

夏の夢のような映画

パリの歴史の始点、シテ島にかかる橋、ポンヌフ(新しい橋)を舞台に、運命的に心を通わせる男女の物語。

 

その日暮らしの大道芸人と、片目失明寸前の美術学生という破滅ギリギリラインの二人。暗闇の中に火を吹く、ドニ・ラヴァン演じるアレックスのシルエットが頭にこびりつく。そして、セーヌ川ジェットスキーをする、ミッシェルをジュリエット・ビノシュが演じる。

 

レックス3部作の三作目で、主人公アレックスの成長というか変貌が注目される。ボーイミーツガール、汚れた血とは違った、完成されつつある破綻した男の有様が見事だ。

 

世の中には上手くいくことばかりではない。アレックスの行動は基本的にムチャクチャだ。そんな彼にとってミッシェルの存在はたった一つの救いで、希望だ。暗闇の部分があるからこそ、この恋の輝きが際立つ。

 

ポンヌフの恋人」は、パリの幻のようなラブストーリーに仕上がっている。だから、ラストは「まどろめ」という言葉が適当なのか。

 

ラストシーンは雪のポンヌフだが、やはりこれは人生の夏の夢のような映画なのだ。

 

ポンヌフの中のパリ祭

フランス映画史でも、超大作として名高い「ポンヌフの恋人」は、映像美でパリのイメージを強く印象付けた。その中には打ち上げられる花火と、改修中の寂しいポンヌフが対比されることで、パリ祭の一瞬をより強く華やかに演出している。

 

作中で見られるカトーズジュイエとも言われる【7月14日】のパリ祭では、フランスの独立を記念して毎年軍事パレードが行われるのが目玉だ。

 

他にも夏らしいイベントが盛りだくさんの一日になる。野外クラシックコンサートも人気がある。そして、ポンヌフの恋人でも見られた花火が情熱的で美しい。普段物憂げなパリも、この日ばかりはお祭ムードに染まる。

 

今年は、テロの影響もあるかと思うけれど、それでもカトーズジュイエを祝うのが、共和国フランスの、パリのエスプリなんだと思う。

 

※映画では撮影許可の期間に間に合わずセットによる再現

パリ祭 | 祭り・カーニバル パリ 2016 | フランス観光 公式サイト


パリ祭の花火 - Feux d'artifice du 14 juillet