包容力のある恋に癒される 「ナタリー」 感想
キラキラな恋人からダサい恋人へ 見た目は関係ない恋の引力
絵にかいたような美しい恋人同士が、パリのカフェで出会い、うらやましくなるような生活を送っている。
それが一転、突然の死別。という最悪の結末を迎える。この物語はそこから始まる。
感情を押し殺したように、もくもくと仕事を続ける美しいナタリーの前に現れた、というかいたの?という感じのマーカスはまさにダサい男。
でも、なぜなの?
ナタリーはオフィスでマーカスに突然キスをしてしまう。セクハラ?パワハラ?
混乱を持って展開するストーリーは、癒えることない悲しみを持っていても、一人の女性として生き続けるナタリーの再生を描いている。
マーカス役のフランソワ・ダミアンは、大柄の男性で、スウェーデンから来たことになっている。イケメンの前恋人に比べると、ダサさが際立つ演出が随所に。素朴な外国人に癒されていくナタリーが可愛い。
イケメンの元恋人とは全く違ったマーカスに魅了された理由なんてないんだと思う。恋は不思議だということだ。
※フランソワ・ダミアンは「タンゴ・リブレ」「エール」などのほか、TVでも活躍しているらしい。普通の人を演じる名優としてフランスでは人気。